ああいう感想を書きましたが、「つまらなかった」ということではありません。充分に楽しみました。
寡作な著者には、この調子で、もっと書いてもらいたいと思います。

追記しておくとすれば、主人公である二村が、何かに追い立てられるかのように酒を飲んでいるのが印象的だったことでしょうか。バーで、自室で、毎日あちこちでけっこうな量を飲んでいます。
冒頭に掲げてあったヘミングウェイの言葉とも合わせて、なんだか妙に腑に落ちました。この点だけでも、個人的には読む価値のある本だったなぁ、と感じています。