2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

佐久間駿『音楽三昧放浪記 レストラン・コンコルド音楽日記』(誠文堂新光社)

CDやレコードで音楽を聴くとき、再生装置(手段)による明らかな違いというのを実感したことがあるだろうか。 数年前、この著者が書いた『直熱管アンプの世界』(ISBN:4314008369)を読んで、ぜひこのアンプの音を聴いてみたいものだと思っていたら、偶然に…

村上春樹ロング・インタビュー(『文学界』4月号)

ずいぶん詳しく語っているなぁ、という印象。 ただ、『アフターダーク』をめぐる話しよりは、 ビートルズの「サージェント・ペッパーズ」は60年代の時点で完結していてほとんど聴き返さないけど、ブライアン・ウィルソンの「スマイル」、「ペット・サウンズ…

ようやく図書館で借りてきて、ざっと読む。

黒沢説子・畠中理恵子『神保町「書肆アクセス」半畳日記』(無明舎出版)

神保町「書肆アクセス」半畳日記2002年5月刊。もう3年前の本だけど、図書館で目にとまったので借りてみた。 「地方・小出版流通センター」の直営店で、神田は神保町のすずらん通りにある「書肆アクセス」で働くお二人による、仕事にからんだ生活日記。ちょう…

横山秀夫『半落ち』(講談社)

相方が買って読んだきり、本棚の奥にしまってあったのだけど、今さらながら読んでみた。当時、いろいろな「評判」が言われていたけど、思っていたよりも楽しめた。これまで、いくつか横山秀夫の警察小説ものを読んだが、その中身は強引にまとめると、「組織…

ということで、以下、日曜の朝方の読書の感想を。

本の整理

今日もいい天気。 昨日は、来るイベント(不忍ブックストリート、一箱古本市)に備えて、久しぶりに自宅の本を整理する。 整理していたらいろいろと出てきたので、遅ればせながら横山秀夫『半落ち』を読み始め、今朝がたに読了。 いままで読んできた横山秀夫…

北芝健『治安崩壊』(河出書房新社)

著者の職歴を見ると、元警視庁刑事で現在は社会病理学者として教壇にも立つ、とある。TVのコメンテーターとしても出ているらしい。(でも、私には顔が思い浮かばない)ふだん生活していると、TVや新聞の論調からだけでなく、住んでいる近所のレベルでも「最…

内田樹『先生はえらい』(ちくまプリマー新書)

今年にはいって新しく創刊された筑摩書房の新書シリーズで、その「第一弾」の一冊。 現在、もっとも気になる著者のひとりである内田氏の本なので、遅ればせながら手に取った。 このシリーズは中高生あたりが対象らしいので、刊行される本の傾向も、わりと教…

斎藤環『文学の徴候』(文藝春秋)

「「ひきこもり」を専門とする精神科臨床医」(p6)にして活発な評論活動も行う斎藤氏。最近では『中央公論』にも時評を書いていたり、その「露出」ぶりには目をみはるばかり。 本書は、その著者が『文学界』で一年半にわたって連載した「文芸批評」を集めた…

スーパーテレビ「密着ピンクレディー」(日本テレビ)

TV

1981年に解散したのち、23年後の2003年に「2年間限定」で復活して、現在は全国をコンサートツアーで巡る「ピンクレディー」の二人を追ったドキュメンタリー番組。二人とも、もう47歳なんだそうで、「25年は長いなぁ」と、しみじみ思う。 けれども、彼女たち…

昨日の夜、この番組を思わず見てしまった。

雫井脩介『犯人に告ぐ』(双葉社)

以前から著者の名前は知っていたけど、読んだのはこれがはじめて。 この本、「2005年本屋大賞」にもノミネートされていて、結果は第7位。 http://www.hontai.jp/jyusho2005.html でも、ノミネートされるだけのことはある?中身。2段組360ページあまりの長さ…

『コーヒー&シガレッツ』(監督:ジム・ジャームッシュ)。

http://coffee-c.com/単館上映で、東京ではシネセゾン渋谷でやっている。 せっかく渋谷まで行くので、地下鉄を表参道で降りて青山通りの古本屋(巽堂書店とか)を見ながら渋谷駅のほうへ降りていく。ついでに東急プラザ裏の「渋谷古書センター」ものぞいてみ…

渋谷にて

昨日、久しぶりに映画館に足を運んだ。 見たのは、

高田渡さんが死去(YAHOO!ニュース、から)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050416-00000047-kyodo-ent享年56歳。 意外に若かった、というと失礼かもしれないけど、残念である。 以前、森達也の講演会で、森の作ったTV番組「放送禁止歌」を見た際、高田のインタビューでの受け答え(ぼそぼそし…

タイガー&ドラゴン「芝浜」

TV

TBSで今日から始まった新番組。宮藤官九郎の脚本。 いやー、面白かった。さすがに力入ってますね、脚本に。 落語の「芝浜」が、骨格となる筋は残しつつ、ドラマの登場人物によって視点を変えながら、変奏されていくさまが実に面白い。「芝浜」での男と女の役…

「文字・活字文化振興法」

仲俣さんの日記で、「文字・活字文化振興法」というのが検討されていることを知る。 http://d.hatena.ne.jp/solar/20050408 私も知らなかった。読売新聞の記事によれば、今国会での成立を目指している、という。 「活字は民主主義の根底」超党派議員がシンポ…

気になったことなので、ちょっと書き留めておく。

森村進 編著『リバタリアニズム読本』(勁草書房)

日本の法哲学者12名による初めて「リバタリアニズム」のリーダー、とのこと。 全て読んだわけではないのだけど、シロウトの私には、ちょっと敷居が高い。(説明がコンパクトすぎる箇所があるし) 全体として、「リバタリアニズムの25冊」など古典を含めて専…

このところ、パラパラと見ていた本。

角田光代『庭の桜、隣の犬』(講談社)

子どものいない30代夫婦の話。 全12話で、夫婦の視点が交互に入れ替わりながら、物語は進んでいく。いや、これ、傑作だと思います。正直、読みながら所々でうなりました。 以前読んだこの著者の『空中庭園』は、どこかヘンな家族をそれぞれの構成員の視点…

フリーター年間20万人削減へ…国民会議設置の方針

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050411-00000005-yom-pol昨日の記事だけど、関連するblogを見ていたら、「R30」という方の文章が目についたので、以下にメモ。 http://shinta.tea-nifty.com/nikki/2005/04/freeter_366c.htmlいろいろと突っ込まれると…

今週も神保町で

おとといの土曜日、先週に続いて神保町へ。 今回は花粉症にも悩まされずに、ひととおり古本屋を回ることができた。スギ花粉もようやくピークを過ぎた様子。もういいかげんに沈静化してほしいけど。で、例によって田村書店の「特価本」の棚で、 雫井脩介『犯…

中山康樹『ビル・エヴァンスについてのいくつかの事柄』(河出書房新社)

この著者はマイルス・デイヴィスに関する本で知られているけど、数年前に出た『スイング・ジャーナル青春録』(大阪編ISBN:4770501641)(東京編ISBN:4770501706)が、2冊ともすこぶるおもしろかったので、それ以来、この著者が書くものには注目している。 …

シモーヌ・ヴェイユ『自由と社会的抑圧』(岩波文庫)

今年3月に出た新刊。訳者は冨原眞弓。 以前、この訳者による『シモーヌ・ヴェイユ 力の寓話』という本を読んだのだけど、シモーヌ・ヴェイユ自身の著作を読んだのは、これが初めて。 じつは「シモーヌ・ヴェイユ」という人の名前を初めて目にしたのは、数年…

『季刊 本とコンピュータ』2004年冬号 (トランスアート)

http://www.honco.jp/magazine/01_honco/14.htmlいま住んでいる自治体の図書館は、雑誌の最新刊は貸し出さないため(ま、あたりまえの措置)、ひとつ前の号から貸し出しが可能となる。この雑誌の場合、季刊なので、だいぶ以前の感が強いのだけど、借りてきて…

村上春樹『アフターダーク』(講談社)

相方が図書館で借りてきたので(とはいえ、だいぶ以前から予約していたようだけど)、遅ればせながら読んでみた。 私は村上春樹のよい読者ではないけれども、彼の(とりわけ最近の)作品を読んでいて感じるのは、ページをめくらせる力、リーダビリティの高さ…

企業文化「劣化」も監視 原発老朽化で原子力保安院

web

今日の「asahi.com」の「サイエンス」欄から。 http://www.asahi.com/science/news/TKY200504040274.html 老朽化する原発の安全性を確保するため、経済産業省原子力安全・保安院は、電力会社の「企業文化」や「組織風土」の健全さにまで踏み込んで監視する方…

ちょっと気になった以下の記事。