2005-01-01から1年間の記事一覧

宮部みゆき『日暮らし 上・下』(講談社)

やっぱり、宮部みゆき、よいですな。 いまや「国民的作家」と言っても言い過ぎではないほどの人気と実力の持ち主ですが、『模倣犯』を読んだとき、それまでの「宮部作品」に共感していた部分との距離感を感じてしまい、それ以来、なんとなく手にとることがな…

寒い日が続くなぁ。 12月って、こんなに寒いんだったけ。もう一年前の本になってしまったけど、このごろようやく図書館で見かけるようになったので、読んでみた。

佐藤優『国家の罠』(新潮社)

だいぶ前に図書館にリクエストしていたのだが、ようやく順番が回ってきた。 年末ということで、「今年出た本のベストテン」といった企画をあちこちで見かけるけど、ノンフィクションでは、本書は外せないだろう。読んでみて、そう実感する。 おすすめ。 もは…

えらく寒い日が続いているけど、風邪をひかないよう、気をつけねば。

内田樹『街場のアメリカ論』(NTT出版)

あいかわらずの新刊ラッシュが続いている内田先生の新刊。 期待?に違わず、いままでこちらが思ってもみなかった視点や見方が出てきて、「なるほどねぇ」と口に出しそうになりながら読了する。 イタリアのスローフード運動に地域ナショナリズム性を見いだし…

昨日は出かけたものの、雨も降ってくるし、凍えていた。今日も同じように寒いので、とうとう冬物のコート(というかジャケット)を引っ張り出した。

白石嘉治、大野英士 編著『ネオリベ現代生活批判序説』(新評論)

本屋で見かけて面白そうだと思ったので、例によって図書館で借り出して読んだ。 本書によると、タイトルの由来は、「ファシズムをファッショと呼んだように、ネオリベラリズムも侮蔑の意味を込めてネオリベと呼ぶ」ということらしい。 かつて、どこかの掲示…

もう12月

なんだかんだで12月。 ついこの間までは、セーターを着ていると日中は暑かったように感じられたのだけど、いつの間にか冷え込みも本格的になってきている。 12月だしね。更新の頻度が落ちていますが、この間に読んだ本などを。

野村浩也『無意識の植民地主義』(御茶の水書房)

無意識の植民地主義―日本人の米軍基地と沖縄人 (画像がない) 近所の図書館にある新刊コーナーで、真っ白いカバーに文字だけの(背)表紙がやけに目についたので 借りてみた本。もちろん、著者がどういう人なのかは全く知らない。 副題に「日本人の米軍基地…

出張

出張で広島へ。 午前中から用事があるため、6時過ぎの新幹線に乗らなければならず、まだ暗いうちから起き出して東京駅へ。この時間だと、さすがに駅の構内には人もまばらで、こんなに空いている東京駅を見たのは久しぶり。新幹線の中では、不足した睡眠時間…

角田光代『対岸の彼女』(文藝春秋)

帯には「直木賞受賞作」とある。いま旬の作家のひとりではないだろうか。これまでに短編集やエッセイも読んだことはあるけれど、なんといってもこの人は、長編小説ではないかと思う。 映画にもなった『空中庭園』や前作『庭の桜、隣の犬』では、どこにでもい…

先日、神保町ブックフェスティバルへ向かう途中に、白山通りの古本屋で以下の本を300円でゲット。当初あった(らしい)800円の値付けが訂正されていたけれど、売れないのだろうか。

橘木俊詔 編著『封印される不平等』(東洋経済新報社)

経済学者であり、日本での格差拡大を(たぶん)最初に指摘した橘木俊詔が、ジャーナリストの斎藤貴男、教育社会学者の苅谷剛彦、社会学者の佐藤俊樹とで行った対談(第一部)と、自らの不平等化の実証的研究と政策課題などを論じた第二部とで構成された本。 …

去年の7月に出た本だけど、遅ればせながら、ようやく読むことができた。

杉田俊介『フリーターにとって「自由」とは何か』(人文書院)

10月に出た新刊。たまに見るサイトなどで取り上げられていたので、読んでみた。 著者はヘルパーとして「フリーター的に」働いているという、30歳の方。 目次からは、わりと整理されている議論、というのが想像されるのだけど、実際に通して読んでみると、…

HEARTBEAT (ミステリ・フロンティア)作者: 小路幸也出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2005/04/25メディア: 単行本 クリック: 20回この商品を含むブログ (73件) を見る

この著者の本を読むのは初めて。最近の『本の雑誌』の書評で、北上次郎が、この人の最新刊のことを取り上げている中で、「あわててこの著者の書いたものを読んだけど、『HEARTBEAT』がベスト」という趣旨のことを書いていたこともあって、読んでみた。10年前…

知った気でいるあなたのための新経済学完全理解作者: 高田明典出版社/メーカー: 夏目書房発売日: 2000/02メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る

『知った気でいるあなたのための構造主義方法論入門』や『知った気でいるあなたのためのポストモダン再入門』という、「知った気でいる」シリーズの中の一冊。3冊のなかでは2冊目の出版になるようだ。 今回は経済学に焦点があてられていて、「新しい経済学…

マンションネタでのエントリが続いているのだが、このところ読んだ本などを。

タワーマンション(続き)

です。 この間、S浦アイランドやTタワーズなど、臨海地区に建設中のタワーマンションのモデルルームにも行ってみた。それで、改めて考えてみて思うのは、数百戸(マンションによっては1000戸)になろうという規模の住人による管理組合というのは、うまく機能…

品川駅近くのタワーマンション

で、高層階のモデルルームを公開しているというので、ためしに行ってみる。 これまで、相方といくつかのマンションのモデルルームを見てきたけど、実際に建っているタワーマンションでのモデルルームに行くのは初めて。現地へ行ったら混雑しているようで、か…

定率減税縮小なのに… 法人税 減税継続?

web

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20051021/mng_____kakushin000.shtml 本年度末で期限が切れる六千八百億円規模の法人税減税の扱いが、二〇〇六年度税制改正の焦点に浮上してきた。継続を求める財界に対し、「役割を終えた」と主張する財務省。来年か…

このところ

更新の頻度が落ちていますが。またしても東京新聞から。 べつにひいきにする理由はないのだけど、通常の記事だけでなく、こういった「特集」めいた記事もweb上で公開してくれるので。

ニッポン泥棒作者: 大沢在昌出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/01/15メディア: 単行本この商品を含むブログ (8件) を見る

久しぶりに読む。大沢作品。 産経新聞で一年以上にわたった連載をまとめた小説で、2段組560ページのボリュームなので、たっぷりと「大沢節」が堪能できる。 ハッカーたちによって開発された「ヒミコ」というシミュレーション・ソフト。国際政治にも影響を与…

世に出ないことば作者: 荒川洋治出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2005/09/21メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (31件) を見る

気になる作家のうちの一人。 荒川氏はフツーに言えば詩人なんだろうけど、ご本人は自分自身を「現代詩作家」と名乗っているので、あえて「作家」といわせていただくことにする。はじめて読んだ荒川氏の本は、『夜のある町で』。 その、肩肘張らない、きわめ…

この土日、相方は、あちらへこちらへ、知り合いと食事などでお出かけ。その一方で、こちらはなんとなく遠出しそびれて、自宅の周辺ですごす。 ドラッグストアでトイレット・ペーパーの安売りを購入し、閉店間近いパン屋に出ていた「全品20%オフ」に引かれて…

思考のフロンティア別冊『変成する思考』(岩波書店)

4名の研究者による共同討議の記録で、「グローバル・ファシズムに抗して」というサブタイトルがある。参加しているのは、市野川容孝、小森陽一、守中高明、米谷匡史の4名。 2部構成になっていて、前半は「文化と翻訳」、後半は「民主主義と暴力」というテ…

ザッツ・ホワット・アイ・セイアーティスト: ジョン・スコフィールド出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック発売日: 2005/05/25メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (9件) を見る

CD

附録の解説によると、「ジャズ系ギタリストによる初のレイ・チャールズ・ソングブック」なのだそうで、ジョン・スコフィールドへ初めての「賞」をもたらすかも、というようなことも書いてある。レイ・チャールズの曲(というか歌)なので、もちろん、ボーカ…

今日もいい天気

ですな。昨日の時点の予報では、雨が降るとか言ってましたが。ちょっと聴いてほっておいたのだが、改めて聴いてみると、なかなかよい感じである以下。

マイルス・デイヴィス『ザ・コンプリート・ビッチェズ・ブリュー・セッションズ』

CD

「コンプリート」の方には、はまぞうの画像が無かったので、載せた画像は再発された「ビッチェズ・ブリュー」のもの。 「コンプリート」は4枚組。 いまのところ、本を読みながら一通り聴いただけだけど、3,4枚目の方は思っていたよりも「静か」な印象を…

日記の設定を

変えてみた。 気分転換。だいぶ前に図書館へ予約したCDの順番が、ようやく回ってきた。