自民圧勝導いた小泉戦略

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20050913/mng_____kakushin000.shtml

 法案が否決。解散が決まると、小泉首相はただちに、全選挙区に民営化賛成の候補を擁立するよう指示する。この方針は反対派への「刺客作戦」と物議をかもし、党内からも「民主党に漁夫の利をさらわれる」という懸念の声があがった。

 だが、小泉首相にとって、全選挙区で擁立する候補は、むしろ民主党への「刺客」だった。

 この首相の思いを当初は武部勤幹事長ですら十分に理解していたとはいい難い。小泉首相からの厳命を受け、作業は進めていたが、実際に実現できるか半信半疑だった。

 ところが、次第に異変に気づく。急場しのぎのように実施した候補者公募に、八百六十二人もの応募があったのだ。

 「郵政民営化の賛成か、反対かを問いたい」と、国民に直接語りかける小泉首相のメッセージは、従来の自民党では届かない層まで響いていた。武部氏は「自民党ではなく、新しい政党の幹事長になった」という錯覚をおぼえたという。

そうえいば、11日のNHKの開票速報で、キャスターが「かつて政治改革では守旧派といわれた小泉さんですが、今回はその政治改革の結果である選挙制度のもとで圧勝したことをどう思うか」と言ったような質問していたけど、小泉さんはそれに答えて、「選挙制度の是非はともかく、現行制度を有効に活用して勝利することが党首の役目だ」と言っていたことが思い浮かぶ。